海外ウイスキーの高価買取

海外ウイスキーには古くから数多の賞を受賞してきたような権威あるものも多く、全世界において底堅い需要を維持しています。特にスコッチウイスキーは種類も多く、それぞれのウイスキーの味わいに特徴があるため、消費者は自らの好むウイスキーを選びやすい環境が整っています。

また、ウイスキーにおけるトレンドとしてはシングルモルトの存在があります。シングルモルトとは、単一の蒸留所のモルトウイスキー（大麦麦芽のみを使って作るウイスキー）のみで作られたものを指し、蒸留所の個性がそのままボトリングされる点で人気を博しています。

スコッチウイスキーをはじめとして、各蒸留所が自社のウイスキーをボトリングして販売するオフィシャルボトルと、蒸留所から原酒や樽を購入した別会社が熟成およびボトリングをして発売するボトラーズウイスキーの違いもトレンドに関係します。ボトラーズウイスキーは熟成とボトリングを行う会社の違いにより、味わいにさらに幅が生まれるため、オフィシャルボトルとはまた違った個性を持つボトルが生まれるのです。

このように複雑な様相を呈する海外ウイスキーは、銘柄別に人気度を知るのがおすすめです。以下では、4つの地域のウイスキーにおける人気銘柄を紹介します。

スコッチウイスキー

スコッチウイスキーは蒸留所の数もボトルの数も多いため、以下では人気銘柄の一例をあげていきます。

・ザ・マッカラン 30年 シャリーオーク ブルーラベル

・ザ・マッカラン 30年 シェリーオーク ホワイトラベル

・スプリングバンク 25年 リミテッドエディション

・ラガヴーリン 3０年 1976

・ハイランドパーク 40年

・グレンモーレンジ ディスティラリー マネージャーズチョイス カスクストレングス

上記のスコッチウイスキーは買取価格が10万円を超えるものもあり、中古市場でも人気の高い銘柄です。

アイリッシュウイスキー

アイリッシュウイスキーはスコッチウイスキーほどの高値での買取が期待できない場合も多いですが、次の銘柄は人気であり、熟成年数が長いと買取価格が高くなる傾向を持ちます。

・ブッシュミルズ

・カネマラ

・ジェムソン

・ミラーズ・スペシャル・リザーブ

・タラモア・デュー

・ミドルトン・ベリー・レア

いずれも未開封の場合に買取可能なので、飲む予定のないコレクションはまとめて査定を試してみてください。

アメリカンウイスキー

アメリカンウイスキーは次の銘柄に人気があります。

・ワイルドターキー

・ジムビーム

・ジャックダニエル

・メーカーズマーク

・ブラントン

・ブッカーズ

・ミクターズ

アメリカンウイスキーの中でもバーボンと呼ばれる種類は、小規模の蒸留所で作られるクラフトバーボンも多く、それぞれが違った味わいを持ちます。限定品や絶版品は買取価格が高くなるため、ご自宅にあるか確認してみてください。

カナディアンウイスキー

カナディアン・ウイスキーでは次の銘柄が人気です。

・ブラックベルベット

・アルバータ スプリングス

・クラウン ローヤル

・CNタワー

カナディアンウイスキーも限定品や絶版品は買取価格が高くなり、また、熟成年数が長いものほど買取価格が高くなる傾向を有しています。

海外ウィスキーの人気銘柄①　グレンモーレンジィ

グレンモーレンジィは、スコットランドのハイランド地方で造られる伝統的なシングルモルトウイスキーです。その特徴は、柑橘類を思わせるフルーティさと華やかな香りが調和した、花のような上品で繊細な風味にあります。スコットランド産の大麦麦芽だけを使用し、硬水を使用する製法はウイスキー製造に一般的ではない手法で、そのこだわりが高い評価を得ています。

1843年にビール工場を蒸留所へと改装し、その後シングルモルトウイスキーの製造を開始したグレンモーレンジィですが、その特異な風味が誕生したのは1887年のことです。資金不足からウイスキー用の蒸留器（ポットスチル）を購入できず、代わりに使用した中古のジン用ポットスチルの長い首から、酸味や渋みを取り除いた、その特異な風味が生まれました。

この魅力的な風味が評価された結果、以後のポットスチルも同様に背が高く再現され、その風味は継承されています。現在、モエヘネシー社の一部として、より多くのシングルモルトウイスキーが生産されています。

また、グレンモーレンジィはその樽にもこだわりを持っています。特に木材の選択、天日干しの期間、バーボン樽での熟成、さらには異なる酒を入れていた樽での追加熟成といった手間ひまを惜しまない製法は、ウイスキーの風味を大きく左右するためです。この独特の製法により、一つ一つ表情の異なるウイスキーが生まれ、風味のバリエーションが増えています。

代表的な製品であるグレンモーレンジィ オリジナル10年は、シトラスの香りと果実感、ヴァニラやナツメグのスパイスの風味が特徴的です。また、グレンモーレンジ ラサンタ12年は、シェリー樽での追加熟成により、アプリコットやイチジク、レーズンの果実感と、ヘーゼルナッツの香ばしさ、マンダリンの苦味が奥行きを持つ風味が生まれています。これらは、グレンモーレンジィが提供する洗練されたウイスキー体験の一例です。

海外ウィスキーの人気銘柄②　ザ・マッカラン

ザ・マッカランはスコットランドのスペイサイド地方にある蒸留所で作られるウイスキーで、その特性的な味わいは24基の小型蒸留釜に由来します。これらの銅製蒸留釜は、容量が3,900リットルと小さいため、ニューメイクスピリッツが高密度で濃厚な味わいになります。この精緻なスピリッツを70％以下に選別し、その中でも最高品質のものだけを使用する厳選過程が、ザ・マッカラン特有の奥深いコクを生み出します。

また、ザ・マッカランの独自性はその樽製造プロセスにも現れています。味わい、香り、色など、ウイスキーの特性を生み出すために使用する樽は、アメリカとヨーロッパで採取したオーク材から作られます。これらの地域で育ったオーク材にはそれぞれ個性があり、それを見極めることが重要です。

樹木から樽への変化は決して短期間で行われるものではなく、適切な乾燥を経て初めてウイスキーに適した材料となります。その乾燥方法は空気乾燥で、ザ・マッカランでは最低1年間乾燥させた後、樽に加工します。また、火入れの工程も重要で、その方法によりウイスキーのフレーバーや色合いが変わります。あぶり加工と焦がし加工の両方をうまく組み合わせて使用することで、ザ・マッカラン独自の味わいと香りが生まれます。

そして、その製造過程の全てを通じて、ザ・マッカランは「シェリーオーク」シリーズを生み出します。12年熟成のものは金色に輝き、シェリーやバニラ香を感じさせ、口に含むとドライフルーツやシェリーの風味が現れます。また、18年熟成したものは、色に深みが増し、ドライフルーツ感の強い香りと独特な風味が広がります。それぞれの年数がもたらす微妙な違いと共に、そのこだわりがザ・マッカランの卓越した品質を実現しているのです。