フルートの高価買取

フルートとは横笛の一種でリードを使わずに息を吹き込んで音を出す管楽器です。現代のフルートは通常、金属（特に銀や金、ニッケルなど）で作られていますが、木管楽器に分類されます。

その歴史は古く、紀元前数千年の遺跡からもフルートの原型が発見されています。

フルートの種類

フルートにはいくつかの種類があり、その種類によって音域や音色が異なります。オーケストラや室内楽、ジャズなど、様々な音楽ジャンルで活躍する主なフルートの仲間について、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

ピッコロ

フルートよりも1オクターブ高い、非常に高い音域を持つフルートの仲間です。華やかな鋭い音色が特長で、高音のメロディーを演奏する際に用いられます。

木製や金属製のものがあり、マーチングバンドでもよく使用されます。

コンサートフルート

最も一般的なフルートで、オーケストラや吹奏楽、ソロ演奏で広く使用されます。明るく透き通った音色が特徴で、初心者からプロまで多くの演奏者に愛用されています。通常、銀、ニッケル、金などの金属で作られ、材質によって音色やが異なります。

フルートダモーレ

コンサートフルートよりも管体が太く、低い音域を持ちます。コンサートフルートでもアルトフルートでもない甘美な独特の音色が特徴です。バロック音楽などアンサンブルで彩りを添える個性的な楽器です。

アルトフルート

コンサートフルートよりも管が太く長く、低い音域を持つ楽器です。深みのある、温かく豊かな音色が特徴です。特にオーケストラや室内楽で低音域を補強するために使用され、ソロ楽器としても魅力的です。頭部管は、U字形とまっすぐなものの2種類があります。

バスフルート

コンサートフルートの1オクターブ低い音域を持つフルートです。重厚感のある音色が特徴で、アンサンブルで特に使用されます。管長がコンサートフルートの約2倍もあり、通常は頭部管がU字形になっています。また、1.2キロもの重さを両手だけで支えるため、負担を軽減する支持棒を用いることもあります。中には、立てて演奏する縦型のバスフルートも存在します。

バロックフルート

17世紀から18世紀にかけて使用された木製のフルートです。その当時のフルートはキーが少なく、現在のリコーダーを横向きにしたような形でした。

現代のフルートとは異なる運指法と音色を持ちます。バロック音楽の演奏に特化しており、当時の楽器構造を再現したレプリカが使用されることが多いです。

フルートの材質

木管楽器に分類されるフルートですが、現代では金属製の管体が主流となっています。主に、「白銅」「銀」「金」を材料とし、その材質によって音色や演奏性に大きく影響を与えます。

白銅

白銅は銅とニッケルの合金で、腐食に強く、変色しにくいという特徴があります。弱い息でも音を出しやすいため、エントリーモデルで使用されます。

洋銀

洋銀は、銅を主としニッケル・亜鉛を含む合金です。銀の代用として装飾品などでも使用されますが、銀は含まれていません。銀よりも安価でありながら、銀に似た美しい音色を出します。エントリーモデルやスチューデントモデルで多く使われています。

銀

柔らかく豊かな響きが特徴で、プロの演奏家にも人気があります。銀を使用するパーツや銀の含有量によって、音色・価格などが変化します。唇を当てるリッププレートだけ銀製の「リッププレート銀製」から、「頭部管銀」「管体銀製」「総銀製」の順で価格は高くなります。

また、総銀製であっても純銀100％というわけではありません。最も一般的な「Ag925（銀含有率92.5％）」の他に、「Ag950」「Ag970」「Ag997」などがあります。銀含有率は頭部管に刻印されていることがあるので確認してみてください。

金

高価な素材で、華やかな音色が特徴です。9K、14K、18K、24K製などがあります。

フルートの構造

フルートは3つの管から成り立っています。それぞれの役割や特徴を紹介します。

リッププレート

唇を当てて息を吹き込む部分です。

頭部管

リッププレートの素材や唄口の形状によって、音色や吹奏感が変化する重要な部分です。

主管

頭部管と足部管をつなぐ部分で、楽器のメインとなる部分です。胴体管の素材や肉厚によって、音の響きや音量が変化します。

足部管

主管と接続する、フルートの一番下の部分です。一般的な「C足部管」の他に、「H足部管」などの特殊な足部管もあります。たとえば「H足部管」はC足部管よりも半音低い音が出せるため、より低音域を必要とする楽曲や、重厚な響きを求める際に使用されます。また、管体が長くなることで高音域の音程が安定するという特徴もあります。

キー

フルートのキーには、トーンホールをフタ状のキーカップで塞ぐ「カバードキー」と、リング状のキーを指で塞ぐ「リングキー」の2種類があります。カバードキーは押さえやすく、リングキーは指をずらすなど音楽表現の自由度が広い特徴があります。