スタッフコラム
Staff column
2024.4.18
価格・機能に優れたPioneerのターンテーブル・レコードプレーヤーの名機4種を紹介
カテゴリー:相場情報
現在、カーナビの大手として知られるpioneer(パイオニア)はかつては日本を代表するオーディオメーカーでした。その歴史はダイナミックスピーカーの開発に始まり、家庭用オーディオ全般、DJ機器へ広げていきました。
今回は、そんなPioneerオーディオの中でもターンテーブル・レコードプレーヤーについて紹介します。その機能はどれも「美しい」と言わしめるほど繊細かつ機能的で、多くのユーザーから愛されている名機揃いです。
まさに名機!Pioneerの誇るターンテーブル・レコードプレーヤー
Pioneerの誇るターンテーブル・レコードプレーヤーはどれも機能性に優れていて、1980年代に発売された製品でも未だに根強い人気を誇っている機種が多くあります。
この項目では、「まさに名機」と呼ばれるにふさわしい、Pioneerの誇るターンテーブル・レコードプレーヤーの代表的な製品を紹介します。
PLX-500
Pioneerの代表格ともいえるターンテーブルです。価格帯は50,000円代。
PLX-500は純粋にレコードを聴くためのプレイヤーとしてもDJプレイに用いるターンテーブルとしても人気があり、オシャレな外観はその理由の一つになっています。
また、DJプレイの用途として最も重要なポイントといっても過言ではない「トルク」が特徴的です。トルクとは回転の強さを表し、トルクが強ければ強いほどスクラッチ等に対する耐性が強くなっています。
PLX-500のトルクは1.6kgと強めで、音質もプロフェッショナルモデルのPLX-1000の”音質設計思想”が踏襲されています。
さらに、PCとUSBへの接続が可能で、アナログレコードを使用した場合、PCへの録音が可能となるため、アナログ限定音源等もPCDJで使える、あるいはiPhoneで聴ける等、利便性が高くなっています。
PLX-1000
PLX-500の上位モデルであるPLX-1000も、機能やデザイン性が高く高評価なDJターンテーブルです。価格帯は100,000円代。
特にDJプレイに重要なスタート/ストップのレスポンスやターンテーブルを回転させるトルクの強さには定評があり、曲の立ち上がりや止まるスピードが早く、高レスポンスなのが特徴です。しかし、DJターンテーブルの場合レスポンスが早ければ良いというものではなく「丁度良い、絶妙な動き」が求められます。PLX-1000はその要求にもしっかり応え、DJのポテンシャルを発揮できるクオリティと言えるでしょう。
カートリッジをセットするトーンアームの性能は、DJのパフォーマンスを左右する大きな部分となっています。PLX-1000であれば「針飛び」も少なく、スクラッチ等のパフォーマンス性にも優れています。
その一方で、PLX-500と同様にDJプレイのみならずリスニング用としても高く評価されている、まさに名機と言える一台です。
P3(1980年前後に発売)
1枚のレコードの音を極限に近く引出し、さらに振動を可能な限り除去して忠実な再生を実現するため、コスト的制約や技術的妥協を排除し、技術のノウハウの全てを注ぎ込んだステレオプレイヤーシステムです。1台1台ハンドメイドで作り上げられています。中古の参考価格は300,000円代から。
キャビネットにはブラジリアンローズウッドの天然木目仕上げのキャビネットと、ハウリング防止に優れた強化ガラス製のダストカバーを組み合わせた高級感のあるデザインはインテリアとしても高く評価されています。
駆動部分はダイレクトドライブで、さらにパイオニアが開発したSH・ローターを搭載することで桁違いの回転精度を実現。
トーンアーム部分は、質量を回転軸に集中させ、オイルダンプを使用することで低音域の量感と信号の歪みの低減を実現しています。
他にも、スプリングのン振動を吸収する特殊ゴムや三重構造のインシュレーターと言われる緩衝材を採用し、部品同士の振動を防ぐ工夫が施されています。
レコードの再生では、モーターの振動から生まれるノイズや針飛び、不規則な回転スピード、プチプチと音を立てるノイズ等、レコード独自の仕組みに影響される問題が複数あります。
これらを低減し安定して再生させる性能、音源そのものの再生にこだわった性能を備えるレコードプレーヤーと言えます。
PL-30(1980年前後に発売)
上級機と同様、ユニット設計の良さをそのまま生かしたマニュアル式レコードプレーヤーです。通常版のPL-30と、サイレントリフトアップ機能を搭載したPL-30Lの2種類があります。中古での参考価格は7,000円代から。
「P3」で紹介したSH・ローター方式をはじめとする当時のpioneerレコードプレーヤーの上位機種と同等の方式を採用し、回転ムラによる音のゆがみや微細な振動・ノイズが低減された安定した性能をもちます。
上位機種の性能を引き継ぎつつ控えめな価格帯(その差はなんと、発売当時の価格で約10分の1!)を実現した名機と言えるでしょう。
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