骨董品

古陶器

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古陶器について

古陶器とは近代になる以前の17世紀以降、室町時代から江戸時代にかけて製造されたものを中心とします。
古伊万里や古九谷、鍋島焼や柿右衛門などがその代表例です。
古陶器かの判別は、年代ごとに異なる製法や絵付けの手法等で専門家により判断されます。

古陶器の需要とトレンド

: 古陶器は陶器の美しさに魅了されて収集をされている方や、茶道や華道をされている方を中心に人気があるほか、中国など海外の方からも人気があります。
日本には古くからの伝統ある陶磁器が各地に残されており、佐賀の有田焼をはじめ、備前焼や九谷焼、信楽焼、唐津焼などの古陶器は特に人気です。
中でもコレクターが多いのが現代でも国内外から高い評価を得ている有田焼で、古陶器としては伊万里焼として親しまれています。
人気が高いのは江戸期以降の有田の三様式で、将軍家への献上品として藩窯で焼かれた鍋島様式、ヨーロッパの窯業地へも影響を与えたとされる柿右衛門様式、往年のファンが多い王侯貴族の蒐集品として珍重されてきた古伊万里様式がトレンドです。
ご自身では価値が分からないものでも、祖父母などの遺品の中に紛れたいたり、何かの機会で贈られた陶磁器の箱などに染付異人館文長皿、染付蓮鳥文大鉢、色絵牡丹花盆文髭皿、色絵吉祥文置物など、似たような名称が付されていたり、鍋島天女をはじめ鍋島や柿右衛門、古伊万里といった文字の記載やメモなどが入っていたら、ぜひ鑑定に出してみましょう。
気を付けたいのは、日本の古陶器というと地味な色合いや、抹茶椀などのイメージが強いと思いますが、実際には古い時代にも華やかな色合いや珍しい形のものが数多く造られていたという点です。
もちろん、各地の伝統や焼き方によっても異なり、信楽焼のように日本のワビサビを感じさせるのものもありますが、海外のコレクターも多い伊万里焼は派手な色使いの華やかなものが少なくありません。
家の中から見つかった陶器が華やかで今風のデザインだから、最近の物だろうと思っていたら、実は鍋島や柿右衛門であることもあります。
もちろん、伊万里焼は今の時代のものでも価値の高いものですが、鍋島や柿右衛門、古伊万里ともなれば、プレミアムも付きますので、ぜひ見逃さないようにしましょう。
伊万里焼では明治時代以降に入ると文鎮や花瓶、水差しなどだけでなく、染付有職文シュガーポットや染付有職文クリーマー、色絵牡丹鳥文コーヒー碗皿と色絵梅麒麟文コーヒーポットに色絵楼閣山水文コーヒー碗をはじめ、ティーセットや八角皿や変形皿、大皿なども登場してきます。
派手な色合いや文様のコーヒーセットなどは、価値を知らない人から見れば、今の時代のものと間違えたり、昔もらった結婚式の引き出物などと混同されてしまうケースもあります。
古い時代のコーヒー茶碗などは、海外から日本に入ってくるイメージがありますが、実際には日本から海外に輸出されて、世界で絶賛され海外セレブにも愛用されてきた歴史があります。
ですから、ちょっとお洒落なコーヒー茶碗や、高級そうなティーセットがあったら、今どきのものと断定せずに、鑑定を受けてみるのがおすすめです。